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2019.0614 O.A 釧路市埋蔵文化財調査センター 高橋学芸員 「両頭石槍??」 [motto museum]

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スタジオに大きな黒い槍のようなものを2つお持ちいただきました。今回はそのお話しです。そもそも石槍は獲物を捉える為に使うもの。ただ、お持ちいただいたものは実は2つで1つになるものなのです。何かの拍子で中央部分から折れてしまったみたいです。ではこれは一体どう使うものなのでしょう?槍として使うのでなければ飾り物みたいなものなのでしょうか?北海道内では両頭石槍と呼ばれるものは40点ほどが出土されていて、広く道内に分布しているそうです。ただ、見つかっている場所から考えると、祭事ごとに使われていたのでは?と想像されるそう。釧路周辺でも達古武湖畔からも見つかっています。今回スタジオにお持ちいただいたものは、実は去年5月に音別の方から寄贈されたものなのだとか。音別で山菜採りに行った時に見つけ、それを寄贈なさったそうです。大きさとしては、2つが繋がった状態で20cmほどの長さがあり、太さが太いところで6cmくらい。結構大きな感じがしました。音別のポンピラ遺跡という場所の近くから見つかったそうですが、ポンピラ遺跡は擦文土器が出土しているところです。擦文時代は本州の文化の影響を受け、それまで使われていた縄文のついた土器と石器が見られなくなります。この時代を擦文文化と呼び、7〜12世紀頃まで続いたそう。ただ、高橋氏は音別で見つかった両頭石槍は擦文時代のものではなく、縄文時代の中期っぽい感じがすると・・・。なぜなら加工の仕方が大胆というか荒っぽいと感じるからだそうです。確かに黒曜石でできた両頭石槍、みるからに石を削った跡などは荒っぽい感じがしました。ということはポンピラ遺跡をさらに調査してみると他の遺物も見つかる可能性もあり、時代についても新たな発見につながるかもしれないということなのでしょうか・・・。
https://www.city.kushiro.lg.jp/museum/maibun/shisetsu/1001.html

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