SSブログ

2021.0312 O.A 釧路市立博物館 加藤学芸員 「謎が謎を呼ぶ?標本」 [motto museum]

1.jpg 2.jpg
古い古い明治時代の植物標本をお持ちになっての収録。収蔵庫の整理をしている中で、採集者不明の古い未整理標本の中から見慣れない標本の束が出てきたそう。台紙に貼られたシダ植物の標本で、そのラベルには「笠井文夫採集」と印刷され、「阿波国」という地名と採集した年が書かれていたそうです。この「笠井文夫」という人物は一体誰なのか?そこから謎解きが始まりました。ところがネットでとことん検索しても、情報がほとんどない。それでも色々調べているうちに、どうやら徳島の人らしいことがわかりました。また、植物学者の牧野富太郎、北村四郎の論文にも名前が出てきて、牧野富太郎が記載した新品種クルマアヤメのタイプ標本の採集者となっていたと。さらに、徳島県の高越山の植物を調査した人らしいということもわかってきたそう。ただ、他の笠井さんと混同されている感じもあり・・。どうやら徳島には笠井姓が多いということもわかりました。釧路を出ずに調べるのが限界かな?と思っていた矢先、嬉しいことも。去年11月からケース一つのミニ展示を博物館で開催しました。それを取材した新聞社の方が徳島県立博物館に問い合わせをしたことから、そこの学芸員の方と繋がりができたそうです。徳島県立博物館にもこれだけまとまった明治期の標本はないこともわかりました。現在、徳島の郷土史家の方の協力もあり、「笠井文夫」について調査は続いています。小学校の校長先生だった?とか、牧野富太郎との交流など、古い新聞や文献から少しずつ分かってきた事実も増えてきたそうです。今後も調査は続きます。いつか「里帰り展示」もできたら・・という夢も。それにしても収蔵庫にはまだまだお宝が埋もれている可能性もあるという事なのですね。
https://www.city.kushiro.lg.jp/museum/

Facebook コメント

2021.0311 O.A BANDpay attention to lan.. ブログトップ

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。