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2021.0319 O.A 北海道立釧路芸術館 藤原学芸員 「羽生輝の勉強」 [motto museum]

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この1年半くらい、釧路在住の日本画家、羽生輝氏の画業と作品について勉強なさっていると藤原氏。彼は1941年に東京に生まれました。7歳の時に釧路に移住し、それからずっと釧路の地で制作なさっています。現在の北海道教育大学で油絵を学び、その後、日本画家久本春雄氏のところへ通い、やがて油絵から日本画に転向します。また、彫刻家の舟越保武氏にもデッサンを見てもらうこと等もしたそうです。その活躍は釧路にとどまらず、「創画会」という日本画の分野で重量な全国規模の展覧会にも継続出品し、最高賞を3度受賞。道内で唯一の創画会会員として審査に関わる等、北海道全体の日本画界をリードする存在です。作品は皆さんもご覧になった方も多いと思いますが、大きな画面に道東の浜辺を中心とした凍てついた冬の風景を描き、自然の厳しさやその奥深さを表現したものが数多くあります。一方で、挿絵の仕事も手がけたそうです、釧路ゆかりの作家、原田康子原作の「挽歌」。この「挽歌」が釧路新聞に連載されることになった時、挿絵を添えたのが羽生氏だったのです。全189回の連載の挿絵を書き終えた時に彼は「多くの人々から愛読されてきたロングセラー小説だったので、登場人物の具体的イメージが読者の中ですでに形作られていることへの不安と怖れがあった。」と語っているそうです。それまでとは違った人物、花、室内や屋外の情景など、各回のエッセンスを汲み取ったモチーフや細い線や大胆なタッチなどモノクロームの表現の中にも変化に富んだ表現が展開されています。もちろん彼にとっても新しい挑戦であり、新たな展開への一歩にも繋がったのだと思います。
http://www.kushiro-artmu.jp/

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