SSブログ

stories drawn [path-art]

描かれた物語1.jpg 描かれた物語2.jpg 描かれた物語3.jpg
絵画は古くから神話や歴史書、文学や詩などに着想を得て、その世界を造形化してきました。
時にはその作品の内容の理解を助ける役割を果たしたり、また時には言葉で表現されたもの以上に見るもの者の感情に訴えかける、
独立した表現世界を展開してきたのです。
今回は、帯広の美術館の収蔵コレクションの中から、聖書や神話、詩、文学などを題材にした作品を展示しています。
例えば、レンブラント。光と影の明暗を明確にする技法を編み出し、様々な作品を残しました。
「羊飼いに現れた天使」では画面左上に天使が描かれ、右下には羊飼いが描かれています。
暗がりの中に色々なモティーフがあり、見れば見るほど発見があると野田氏。
増田誠の「ギリシャ神話 ヘラクレスとクレタの牡牛」は、赤と黒で描かれた作品。
逞しい男性が大きな牡牛をめがけて棍棒を振りかぶり、手足がピンと伸びています。そこからは力強さが伝わってきます。
物語を知ってから見るともっともっと世界が広がります。
さらに矢柳剛の「飛んだエンピツ」は十勝の小学生が作った詩を集めた雑誌「サイロ」に掲載された8編に絵を添えたものだそうです。
彼は鮮明な色と簡潔な形によるモティーフを大胆に組み合わせた作風で有名な作家です。
作品を単体で鑑賞するもあり、物語を知ってから作品を鑑賞するもあり。またその逆も。
作家がどういう捉え方で作品を作ったのかを想像するのもあり。
どういう見方をしても奥が深い展示内容、面白い鑑賞方法かな?と思います。
鑑賞方法次第で一つの作品がどんどん深まり、その奥深さに魅せられる方は多いのではないでしょうか。
描かれた物語4.JPG 描かれた物語5.JPG 描かれた物語6.JPG
※尚、写真は北海道立帯広美術館 野田佳奈子氏からお借りしました。
(描かれた物語は2019.3/31まで北海道立帯広美術館で開催中)

2019.0111 O.A 釧路市立美術館 武束学芸員 「デュシャンと日本美術」 [motto museum]

mm0111.jpg
去年武束氏が行かれた展覧会の中で印象的だったものということでご紹介いただきました。
まず、東京国立博物館という日本や東洋の文化を伝える使命を持つ所で、現代美術の父と呼ばれるマルセル・デュシャンの展覧会を・・・という時点でびっくりなさったそう。デュシャンは芸術とは何か?を問うた人。コンセプトが大事ということなのでしょうか。その作品のタイトルが面白いのです。例えば、あまりにも有名な便器、これには「泉」と名前が。さらに「パリの空気50cc」とか「お尋ね者 賞金2,000ドル」とか。意味のわからないタイトルもたくさんあるそう。さあ、ここに日本美術はどう関わってくるのでしょう?もともと西洋とは異なった社会環境の中で作られた日本美術。その意味や価値観を浮かび上がらせることにより、日本の美の楽しみ方を新たに提案しようと企画されたのです。デュシャンの作品とともに日本美術を比べてみる世界初の試みだったそう。武束氏曰く、「デュシャンの作品を見ていくと、だんだんデュシャン脳になっていくんですよ。もちろんこれは私が勝手に作った造語ですが」要は、自分で考えてものを見る様になるそう。見え方が特別に変わるというのではなく、感じ方が変わるといった感じなのかもしれません。他の来館者の方のお話しや表情をご覧になってもそう感じたそうです。武束氏も浮世絵を見たり、茶器を見ながら、思わず心の中でクスッとしてしまったとか。芸術をみるのではなく、考えるということで鑑賞する。面白い企画です。「作品」「アート」「美」「アート」って何?ということも含めて様々なことを考えさせられる、そんな展覧会。「これを企画なさった学芸員の方って凄いと思います。」
http://www.pekita.net/

2019.0110 O.A BAND [chord5]

・ONE WAY HEART / SHOW-YA
・FAIRY / SHOW-YA
・その後で殺したい/ SHOW-YA
・水の中の逃亡者 / SHOW-YA
・私は嵐 / SHOW-YA
~今回のバンド編、SHOW-YA特集です。
セレクトは河口氏。今回の出演は、河口氏&midoriでお送りします。

2019.0110 O.A 「真冬の動植物たち」 [various story]

日高哲二さん(自然ガイド&ポロト案内舎オーナー)
http://poroto.la.coocan.jp/

厳しい寒さが続いています。
これからが一番寒くなる時。。。動植物たちはどう冬を乗り切っているのでしょう?今日はそんなお話しです。
大体の広葉樹は秋に葉を落とし、冬眠状態になって厳しい冬を乗り越えようとしています。
ただ、一部の広葉樹、高山植物は葉を落とさずに雪の下で頑張っているのです。
例えば、ツルコケモモやイソツツジ。雪を掘ると出てくるのですが、ツルコケモモは葉を赤くして、イソツツジは葉を丸くして寒さをしのいでいます。
動物たちは冬眠するものとしないものがいますね。
冬眠するものの代表としては、ヒグマ、シマリスなど。最近では冬眠しないクマもいるとかいないとか・・。
シマリスは土の中にお家を作り、起きたり寝たりして暮らしています。
冬眠しない動物は・・・私たちの周りにもたくさんいます。
代表格がネズミ。彼らは真冬でも繁殖を繰り返しています。だからこそ他の動物たちのエサにもなっているのかもしれません。
このネズミたちは雪の上を歩いているので、その足跡というか、尻尾の跡で判別することができます。
ただ、雪が降り積もってくると、雪中生活に入ります。いわばカマクラみたいな感じ。その方が温かいのですね。
他には、キツネやエゾシカ、タヌキなどが有名です。タヌキはここ最近目撃例が多いそうです。
釧路湿原でもそのお話しはお聞きしますが、浜中でもそのようです。タヌキは足が短いので雪の上を歩くのが苦手。
お腹をすった跡が彼らが歩いた跡にはあるそうです。もしかするとここ数年、雪の少ない冬が続いていることと関係あるのかも???
そこで気になったのが、冬眠する鳥はいるのでしょうか・・・。
実は世界には洞窟の中で冬眠する鳥や、夜になると冬眠状態になる鳥は存在するようです。
動植物は自然に寄り添いながらうまく共生しているというのがよくわかるお話しでした。

the form of memories [path-art]

IMG_4986.jpg IMG_4988.jpg IMG_4987.jpg
「あっこの建物あったよね〜」
「ここはまだそのままだよ」
「この辺り見たことある〜」
そんな声が聞こえてきそうな展覧会です。
釧路市立美術館の収蔵作品の中から風景にターゲットをしぼり、セレクトされた秀作が並んでいます。
収録は収蔵庫で行ったので、その写真を載せさせていただきましたが、その一部をご紹介。
まず、菊地隆三「興津海岸」〜釧路で左官業を営みながら、北の海岸風景をテーマに制作を続けた作家。乾いた草むらと雪の白が、丹念に描きこまれています。
この作家は黒を使わず、全体が明るい雰囲気。その中で浜の静かな冬のひと時を感じることができます。
そして・・西塚栄「山湖」〜釧美展、道展を中心に作品を発表し、道東の自然を題材に、力強い日本画を描きました。
青を使った表現。様々な青で緻密に自然を表現しています。
羽山雅愉「曙光」〜教員として勤めるかたわら制作を続けた作家です。
黄色を貴重とした夜明けの一瞬をとらえた柔らかな光が特徴的。こちらの作品も静けさを感じる作品です。
それぞれの時代の街の様子や自然の光景が特徴的に描き出されている風景画の数々。作品からは画家たちの建物や場所への深い愛情が感じられます。
(想い出のかたち展は2/17まで釧路市立美術館で開催中)

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。