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2019.0111 O.A 釧路市立美術館 武束学芸員 「デュシャンと日本美術」 [motto museum]

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去年武束氏が行かれた展覧会の中で印象的だったものということでご紹介いただきました。
まず、東京国立博物館という日本や東洋の文化を伝える使命を持つ所で、現代美術の父と呼ばれるマルセル・デュシャンの展覧会を・・・という時点でびっくりなさったそう。デュシャンは芸術とは何か?を問うた人。コンセプトが大事ということなのでしょうか。その作品のタイトルが面白いのです。例えば、あまりにも有名な便器、これには「泉」と名前が。さらに「パリの空気50cc」とか「お尋ね者 賞金2,000ドル」とか。意味のわからないタイトルもたくさんあるそう。さあ、ここに日本美術はどう関わってくるのでしょう?もともと西洋とは異なった社会環境の中で作られた日本美術。その意味や価値観を浮かび上がらせることにより、日本の美の楽しみ方を新たに提案しようと企画されたのです。デュシャンの作品とともに日本美術を比べてみる世界初の試みだったそう。武束氏曰く、「デュシャンの作品を見ていくと、だんだんデュシャン脳になっていくんですよ。もちろんこれは私が勝手に作った造語ですが」要は、自分で考えてものを見る様になるそう。見え方が特別に変わるというのではなく、感じ方が変わるといった感じなのかもしれません。他の来館者の方のお話しや表情をご覧になってもそう感じたそうです。武束氏も浮世絵を見たり、茶器を見ながら、思わず心の中でクスッとしてしまったとか。芸術をみるのではなく、考えるということで鑑賞する。面白い企画です。「作品」「アート」「美」「アート」って何?ということも含めて様々なことを考えさせられる、そんな展覧会。「これを企画なさった学芸員の方って凄いと思います。」
http://www.pekita.net/

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