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2020.0828 O.A 北海道立釧路芸術館 藤原学芸員 「ビーズから色々考える」 [motto museum]

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今年10月末に芸術館で予定されている展覧会に向けて、網走市にある北海道立北方民族博物館へ調査に行かれた藤原氏。ビーズにハマりかけてる?というかハマってしまったみたいです。ビーズの歴史は古く、紀元前10000年以上前のアフリカに遡るそう。当時はダチョウの卵の殻からビーズを作っていたとか。アフリカから次第にヨーロッパやアジアとの交易や交流を通じて自然素材からガラスや金属等、素材を多様化させながら世界各地に広まったのです。ビーズは装飾品として、あるいは儀礼のための道具としても使われました。今なぜ美術館での開催を考えたのでしょう?この様ないわば人類の歴史と深く関わるアイテムであるビーズと、それを使った装飾品は、民族学的な視点はもとより、人間にとっての「美」のルーツを探る試みとしても近年注目されているそうです。2012年には、国立民族学博物館のコレクションから、ビーズ発祥の地、アフリカにおける展開にスポットを当てた「ビーズインアフリカ」という展覧会が神奈川県立近代美術館で開催され、話題を集めたそう。ビーズの魅力を伺いました。ビーズも、糸による刺繍も非常に近しい場面でいわゆる装飾として取り入れられていること。また、どちらもとても小さなエレメントであること。一針一針のステッチやビーズの一粒一粒でできているという共通点があるのですが、今回の調査でパッと見た時の表面的な華やかさはもちろん、その内側に秘められた一筋の凛とした意思を感じたそうです。この作品の内側にある見えないエネルギー、凛とした意思とも感じられる力が、ビーズの装飾や刺繍の美を支えている様に感じたとおっしゃっていました。装うとは・・美とは・・・。私たちにとってとても身近でまた根源的でもある問いと向き合わせてくれる存在なのではないかと藤原氏は考えています。
http://www.kushiro-artmu.jp/

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