SSブログ

2020.0807 O.A 釧路市立博物館 石川学芸員 「鉄道の記録から見えてくるもの」 [motto museum]

0807mmi.jpg
鉄道にまつわる写真がズラリと並びます。その写真は実際に機関士として働かれた方が撮影したものです。その方とは、酒井豊隆氏。旅客や貨物の輸送を一手に担い、鉄道が陸の王者だった昭和30年から40年代。鉄道マンとしてカメラマンとして蒸気機関車を愛した彼が根室本線、釧網本線等道東の国鉄各線、雄別鉄道など炭鉱鉄道を記録した作品展が釧路市立博物館で展示されています。彼だからこそ撮影できる場所、そして仲間たちの自然な姿。風景の中にSLが走っていたり、休み時間の様子、何気ない風景の中にある汽車等・・・様々な視点から撮影されているそうです。そこには地域の特色が閉じ込められています。見る方にとっては懐かしいと感じるものや見たことがあると思うもの、そして昔から変わらないと感じるものも。石川氏の気になる作品を教えていただきました。それは機関車を磨いている作品。磨くという行為は実は安全の要なのだとか。機関車を磨くことで、故障やひび割れ、不具合が見つかることがあるのです。手でじっくり磨くことで機関車の構造もわかり、その機関車をさらに知ることができるのですね。その様な作品がたくさんあるそう。おそらくそこからは酒井氏の機関車に対する愛情も感じることができるかもしれません。また貨物の積荷からは地域の特色が見えてきて産業・経済も知ることができると。例えば、根室の貨物にはたくさんの魚が積まれていて、当時の様子が生き生きと蘇ってくるのです。鉄道を切り口にその時代、その地域の歴史、様々なことが複合的に生きた資料として目の前に迫ってくる・・・そんな展示になっています。釧路市立博物館で9月27日まで開催中の企画展、鉄道好きの方はもちろん、そうじゃない方もぜひご覧いただきたい内容です。
https://www.city.kushiro.lg.jp/museum/

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。