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2020.0313 O.A 釧路市立博物館 加藤学芸員 「ヤチボウズのことあれこれ」 [motto museum]

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加藤氏が大好きなスゲのお話し。ヤチボウズを作るスゲには何種類かあるそうですが、釧路でよく見られるのはカブスゲ。他にもヒラギシスゲ、タニガワスゲなどもあるとのこと。それぞれ微妙に形が違うそうです。おそらく素人にはわからないですよね・・・。去年の春に村田公園で雰囲気の違うヤチボウズを確認し、許可をもらい採集地したところ、タニガワスゲだったそうで、加藤氏はとても嬉しそうに話してくださいました。釧路市では、丹頂鶴自然公園内のヤチボウズが市の天然記念物に指定されているのです。ご存知でしたか?よく見かけることもあるヤチボウズ、あまり普段から意識することはないと思いますが、道内でも分布が限られ、実は貴重な存在なのです。山梨市の乙女高原にはタニガワスゲのヤチボウズがあり、2018年には市指定の天然記念物に指定されたそうです。指定に向けた取り組みの段階では釧路にも調査にいらっしゃったそう。さて、ヤチボウズは植物ですから動き回ることはないのですが、もしかするとそうでもないかも?なんて。日高地方のアイヌの伝承でタクッペ(ヤチボウズ)がテㇾケテㇾケ(ピョンピョン跳ぶ)のを馬が怖がるという表現や、タクッペがテㇾケテㇾケするのを見てしまった時にはお祓いをして祈るなどというものがあるそう。扱いとしては妖怪みたいな感じでしょうか。おそらく小さい子供が湿地に近づかないように脅かす意味合いがあったのでは?と加藤氏。収録していた二人は「テㇾケテㇾケするヤチボウズ見てみたい。」と意気投合。冬の終わりから春は、ヤチボウズの形や群れ具合を一番観察しやすいシーズン。市内では武佐の森。列車で見るヤチボウズもオススメ。「花咲線の別保から上尾幌。根室本線の古瀬、直別あたりもすごいですよ〜。見応え抜群です。」
https://www.city.kushiro.lg.jp/museum/

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