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museum collection contemporary art in japan [path-art]

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もしかすると幻の展覧会に終わるかも・・・という中、収録。
今回の展覧会は北海道立釧路芸術館の所蔵作品の中からの紹介ですので、いつの日か目に触れることのあった作品、今後もその可能性のある作品たちが並んでいました。
現代美術というと、よく分からないと毛嫌いされがち。難しそうと言って見る前から遠ざけてしまっている方もいらっしゃるかもしれません。
藤原学芸員が私たちと同じ作品を観る側にたち、わかりたいと思った作品がご紹介されています。
今回は3点ご紹介いただきました。
・赤穴 宏:黎〜1922年、根室生まれの作家。戦時中、兵役を務めながら、もし戦争が終わって生きていたら絵描きになりたいと画家を志したのです。
初期は街並みや人物を具象的に描いていたのですが、1950年頃から幾何学的なフォルムに。
1960年さらに抽象化が進み、流動感と緊張感の溢れる大胆な筆触が画面を覆う様になります。まさにこの作品は1961年のもの。
「日本の風土や気候が自ずから持っている感情、例えば凄絶感とか湿潤感とかいったもの」を表現したいと記した様に、
この作品にも特別な自然の感情が託されていると言えるでしょう。
・岡沼 淳一:溯行〜1944年、函館生まれの作家。北海道学芸大学函館分校を卒業後、十勝へ移り住み教職に就きながら制作活動をスタート。
1974年、音更町を拠点としてからはニレの埋れ木を主な素材として抽象彫刻に取り組んできました。
この作品は見る角度によって様々な表情を見せてくれます。
直線的な柱状の材が鋭く繰り返し屈曲する構成を全体像としながら、一つの側面には丸みを帯びた膨らみの連なりが掘り出されています。
均整のとれた構成美、素材感を引き出す丹念な表面処理は、彼の木彫作品において大きな魅力を担っています。
・山田 泰:春蕾似雷〜1965年、東京都生まれの作家。独学に近い形で絵画表現を学び、デザインの仕事の傍1990年代後半から作品発表を開始。
この作品は(全体と一部分アップ)2002年の作品で、垂直方向に見上げたアングルで、ソメイヨシノの幹、枝、梢がとらえられています。
まるで着物の帯みたいな色彩、質感、優しい表情が目の前に広がってきます。
実は今までにも何度も拝見したことのある作品ですが、今回新たな発見がありました。
作品を鑑賞する場所なのです。作品に向かって真正面から、右から、左から。。。
それぞれ見る場所によって違って見えるのです。この作品の真価はおそらく左下から右上に向かって視線を投げることなのだと思います。
そのスケール感、自然のエネルギー、神秘的な生命力を感じる作品です。
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(ワカリタイ ゲンダイ ビジュツは現在は休館中。今後は4/12まで北海道立釧路芸術館で開催予定)
※臨時休館:2/29(土)~3/19(木) ・・・3/31(火)まで休館延長。(2020.0320現在)
詳細は北海道立釧路芸術館へお問い合わせください。

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