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2020.0131 O.A 釧路市立博物館 城石学芸員 「アイヌの伝統的な漁のこと」 [motto museum]

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アイヌの人たちは生きていくために色々な漁をし、今回はその中でも鮭のお話しがメインです。夏から秋にかけてマス(イチャヌイ)、秋のサケ(カムイチェプまたはシペ)サケが産卵のために川をのぼり始める頃、現在も各地でアシリチェプノミ等が行われているそうです。また、海では海獣類や大型の魚もとっていたそう。その漁に使う様々な道具のうち2種類をお持ちいただきました。一つはマレク(マレプ)と呼ばれる自在銛。彼女が持っているものです。これは頭の部分。ここに長い棒をつけて使うそうです。川では河岸から。川の中に入って使う時は短くして使うそう。かなり大きな銛です。そしてもう一つがアプと呼ばれる魚とり鉤。写真は鹿の角を使って作られています。材料は様々との事。そしてイパキッキニという魚叩き棒。これはとった魚にトドメを刺すということと霊をカムイにおくる、かえすという意味があるそうです。さて、その伝統的漁に関して日本の現状はどうなっているのでしょう?川でサケを自由にとることは現在は許されていません。ただ、北海道内水面漁業調整規則があり、そこでは~第52条 この規則のうち水産動植物の種類若しくは大きさ、水産動植物の採捕の期間若しくは区域又は使用する漁具若しくは漁法についての制限又は禁止に関する規定は、知事の許可を受けた者が行う試験研究、教育実習、増養殖用の種苗(種卵を含む。)の自給若しくは供給又は伝統的な儀式若しくは漁法の伝承及び保存並びにこれらに関する知識の普及啓発のための水産動植物の採捕については、適用しない。~となっているそうです。そんな中、伝統的生活空間(イオル)再生事業の取り組みが2006年から始まり、釧路地域では2018年度からスタート。阿寒湖温泉地区と春採湖周辺地区において、文化伝承活動に必要な自然環境の整備を進めているそうですが、現在は主に植物と。これからの動きに注視していきたいですね。
https://www.city.kushiro.lg.jp/museum/

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