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monochrome mental scenery [path-art]

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ストリートスナップ。街を歩き、偶然出あった人々や街の光景をその場で撮る感じの中藤氏。
なぜ都市のスナップショットなのでしょう?それはよくわからないそう。生まれも育ちも東京。
街の中で育ち、街にいることが自分にとっての当たり前の環境。それが自分にとっての自然だったと。
ご自身の作品は9割モノクロ。「モノクロームって見る人の想像力を掻き立てるような効果がすごくあると思う。
現実の世界はもちろん色があってそれが記録としては正しいんです。
モノクロは色をなくしたことである意味抽象的な世界になるんですよ。
よりイメージを強めるというか、さらに強調して見せたい部分とかを強めるような効果が・・・。
例えば水墨画とか、書とかはやはり強さがあると思う。
写真でも色がある写真ももちろんそれはそれでしか表現できないことがあるけれど、白黒でしか表現できない世界があると思うのです。」
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作品を撮る時はデジタルで撮っていても、最初からモノクロにして撮影しているそうです。見るときの自分の目が違うと。
色に反応しないで、よりモノクロの世界に入って撮れるから。それが一番大事なプロセス。目がモノクロになるというか・・・。
そもそもはお父様とお兄様がカメラが好きで、何台も家にカメラがあったそうです。子供の頃から撮っていたそう。
本格的には高校の頃、パンクロックのライブがあり、そこに通い、ステージ写真を撮ったり、
ミュージシャンの写真を撮ったり、チラシとかジャケットなどに使ってもらったりしていたと。
音楽関係の写真から本格的に始めたのです。それから写真が面白くなり、大学を辞めて写真の学校に入り直します。
そこで師と仰ぐ森山大道氏に出会い、さらに写真の世界にのめり込んでいったのです。
ご自身の2作目の写真集「Winterlicht」東ヨーロッパの色々な街を撮ったもの。その写真集を出した時に自分なりの写真が確立できたと思えたそう。
今でもその写真集に対する思い入れが一番あるとおっしゃっていました。
それまで激しいハードな写真を志していて森山大道氏の影響も大きかったと。そこで一つ超えられない壁みたいなものもあったそう。
自分なりに次の自分独自の作風というのが光の捉え方やプリントの調子、被写体だったり、色々な意味で確立できたかなと思うのがその本。
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実は今回、釧路には取材撮影でいらしていました。デジタルカメラマガジンの9月号に彼の作品が掲載されます。
「写真家の源流を辿る」というタイトル。色々な写真家のリレー連載。その写真家のルーツになった様な土地を訪ねて撮るという企画。
彼ご自身は東京生まれですが、家族が釧路に所縁があり、ご両親が若い頃に釧路に住んでいらっしゃったり、お兄様は釧路生まれだったり。
ご自身も夏休みや冬休みには釧路にいらっしゃっていたそう。釧路という街はもう一つの原風景。大きな存在としてあるそうです。
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「モノクロの釧路の写真で心象風景というか、気持ちを風景に投影する様な・・
子供の頃に見た釧路の記憶を思い浮かべてそれを風景に投影させながら撮っている感じでしょうか。」
※尚、写真は中藤毅彦氏からお借りしました。

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