abundance of thought [path-art]
今回のイヌイットの壁かけのコレクター岩崎昌子氏にお話しを伺いました。
現在はカナダトロントに在住とのこと。
ご主人の仕事の関係でカナダに行かれたのが1970年の頃。最初にカナダに行かれたのが2月、一番寒い時期でした。
その3ヶ月後、オタワに行く機会があり、街のショーウインドゥにイヌイットのブルーの壁掛けがかかっていたのです。
それを見た時に「これは子供の描いた絵みたいだけど、でもそれとは違う。色の感覚が非常に私たちと違う。」と思ったそうで、
すっかり魅せられてしまったのです。それが出会いだそう。
ただ、その時は作った人たちが北極に住むイヌイットであるということもあまり気にしていなかったと。
その後北極には2度行かれたそうですが、だいぶ後になってからとのこと。
出会いの作品の前で写真撮影させていただきました。
「彼らはモノクロの世界に住んでいます。
全然カラフルなものがないの。夏場にわずかにコケに小さな花が咲くくらい。
だからかえって色に対しての憧れというのかしら・・・・・
彼らは美術学校に行って色のことを学んだわけでもない。だから感性の色んなんですね。
顔がピンク色だったり、緑色だったり、そこがとってもユニーク。自由というか・・・。
その感覚に魅せられたんですよ。
稚拙だという方もいらっしゃいますが、私は大人が子供心で、感性で描いた色々な世界だと思います。」
蒙古斑がイヌニットの方にも日本人にもあります。
見た目も似ているそうで、言葉がわからなくても通じるものがあるそうです。
まるで親戚が来たみたいに喜んでくれたそう。
120枚以上集めた壁かけ。実はどちらかというとアート的なものがお好きとおっしゃる岩崎氏。
本当にお好きなものは岩崎氏がまだ所有なさっているそうです。
こんなにたくさんの作品が一堂に会することがあまりないとのこと。
斬新な発想、デザイン、色使いに出会ってみてくださいね。
(極北のくらしと手仕事 イヌイットの壁かけ展は8/26まで北海道立釧路芸術館で開催中)
2018-07-04 10:00