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2019.0906 O.A 釧路市立美術館 武束学芸員「木下勘二展開催までの色々・・・」 [motto museum]

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図録も自分たちで製作なさっているのですが、久しぶりにパソコンで操作をしているうちにふと「本のカバーってどうしてあるのかな?」と思ってしまったそう。まずは本を傷み等から守るため?後はデザイン上のこと?かなと思ったのですが、実はそれ以外にも今後のことも考えて機能的に作られていることもあると・・・。例えば価格が変わった場合、カバーを交換するだけですむという利点もあるそう。カバー付きは箱付きと同じ様な意味合いなのですね。さて、今回の作品展では、作品の修復にも時間をかけたそうです。あまり保存状態がよろしくないものもあり、絵の具の剥落やキャンバスの補整などもなさったそう。木枠にキャンバスを張って、そこに絵を描くのですが、時間の経過とともに、キャンバスがブヨブヨになっている部分もあり、それを直すには、まず木枠からキャンバスを外し、あらためてはる必要がある訳です。それはできないので、後ろから当て布をあてピンと張った状態にしたそう。絵の具の剥落は、皮が剥けている様な状態なので、ニカワを接着剤として使い、少しずつアイロンで元に戻す感じで作業をしたそうです。地味な修復作業ですが、面白い発見もあったと。実は絵の具の剥落はその部分の皮が剥がれた感じなので、普段は見ることのできない下の色が見えるのです。上に出ている色は青色だとしても、その下には黄色や橙色が少しずつ塗られていたり・・。色に深み出すための実験や、彼がどんな方法で作業をしていたのかが垣間見れるのです。ですから修復自体は大変ですが、通常ではわからない部分が見えたりして面白いこともあるのだとか。通常ではあまりお聞きすることができない裏話の巻でした。
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