SSブログ

insider of contemporary art display [path-art]

1.jpg 2.jpg 3.jpg 4.jpg
5.jpg6.jpg今回は、展示の裏話をメインに藤原学芸員にお話しを伺いました。
全体に作品のサイズが大きく、既存の展示壁の高さ2.7mを超える作品を躯体のレンガ壁に展示することに最終的に落ち着いたそう。
レンガの材質感や、高低差のある展示空間を生かして、空間と作品とが響き合う展示にしていこうと発想を転換し、計画をつめていったのです。
展示する作品の図面を5回ほど書き直し、さらに関係者と打ち合わせをして、実際に作品が届いてからもどういう展示にすると作品がいきるのかを考えこの形に落ち着いたそうです。
個々に数点ご紹介していただきました。

・エリック・シュミット《信仰告白》
〜展示室入口正面にある作品です。狩りの獲物を運びながら森を進む2人に誘われながら、展覧会に入っていくイメージです。
・ジュリアン・オピー《赤いショールをまとったマリア・テレジア》
〜レンチキュラーの立体感を出すため、近くから照明をあてることのできる天井の低いスペースに展示。
・ウェンディ・ホワイト《エラン(高梨沙羅)》
〜飛翔するイメージのため、天井の高い空間に。展示壁もとりはらって、レンガ壁に直接かけることで空間を生かしました。
・ヴィック・ムニーズ《メディアの海の旅人》
〜遠くからひいて観て、また近づいても観られるスペースにしたかったそうです。
・奈良美智《コズミック》
〜少女の無垢さ/したたかさを出すためには単体で展示したかったという事で、くぼんだ空間に1人でいる構成に仕上がっています。
他にも35mの美の回廊と名付けられた両端には草間彌生とエミリオ・ペレスの作品が対峙しています。
レンガの質感と現代アートの響きあい、スケール感がたっぷりと感じられる展示の仕方、
作品たちが生き生きと呼吸する感じが伝わってくると思います。
近くで、遠くで、また、作品と作品の共鳴も楽しみながらじっくり時間を過ごされることをおすすめします。
7.jpg 8.jpg 9.jpg 10.jpg 11.jpg
※尚、奈良美智氏の写真は北海道立釧路芸術館からお借りしました。
(タグチ・アートコレクション 球体のパレットは8/29まで北海道立釧路芸術館で開催中)

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。