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abstract・・・representational [path-art]

陸と水.jpg 水を湛えた場所.jpg フルーツ牛乳.jpg Drowingoftheday.jpg Droingoftheday2.jpg
釧路在住で油絵で抽象を描かれていた伊藤氏。最近作風が変わってきた感じです。
そもそも具象から始まったのですが、そのうち形がなくても良いのではないか?と思い始め、形を描かなくても存在や空気は表現できると思い、
どんどん抽象の世界にはまっていきました。
釧路湿原を題材に、湿原の持つ複雑なもの、深くにあるもの等々を抽象画を使い表現してきたのです。
ところが、3年前からドローイングを始めました。目の前にあるもの、目についたものを一日一枚描くこと3年間。
始めの頃は、いただいた花や食器などを描いていたのですが、そのうち食べかけのパンや食べた後のサラダとか・・・生活感溢れるものを描いていました。
描いていくうちに汚れた食器などを見ている時間の方が、湿原に行って描くよりも長いのではないかと思ったそう。
その方が自分に身近だったり、対峙している時間が長いのかもしれないと感じ、だんだん愛着が湧いてきて、それから具象に変わってきたそうです。
抽象画が好きなのは、混ざり合っているから。抽象はかき混ぜながら自分の中でも探っていく感じ。
具象の魅力はその手応え。
「どちらでなければ・・・というものでもないと思うんです。手応えみたいなものと、抽象の・・目に見えているものが全てではない世界を
掛け合わせた世界を探りたいと思っています。そこが今、着地点が見つからず迷っているところなのです。」
作品は、彼女にとって、ある意味言葉であり、コミュニケーションツール。言葉以外の表現方法なのです。
釧路に住んで6年。この6年を振り返る感じの作品展を開催中です。彼女の中で湿原をモチーフにした抽象の世界とドローイングの日常の世界。
今は、彼女にとって、その中間を探る時期なのかもしれません。
※尚、写真は伊藤恵里氏からお借りしました。
(inside room 伊藤恵里展は11/25まで鹿追町 福原記念美術館で開催中)


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