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kushiro color project・・・3 [path-art]

どんな作品を作るのか、構想・妄想の時間を経て、いよいよ制作開始です。
すでにデッサンをもとに作り始める生徒、まだ表現する方法を実験している生徒等々。
見ているこちらが楽しくなってきます。
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いきなり椅子に白い色を塗りだした・・・ここには国際化を考える釧路を表現したい
発泡スチロールは?・・・どうやら釧路の春先の雪を表現するらしい
釧路の海を表現したい・・・作った色に青を少し入れたい。青いセロハンを使う?和紙にする?
液体粘土でどうするの?・・・鳥を作りたい・・・
頭の中のものを自分で作った絵の具を使ってさらに発展させて何かを表現する。難しくて楽しくて自由な時間。
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今回のプロジェクトは先生にとっても生徒にとっても初めての体験。
先生はいつかは釧路の何かを使って美術の授業をやってみたいと思われていたそうですが、まさかそれが実現するなんて・・・と。
この機会に自分たちが住んでいる釧路を考えることにつながれば・・・。
物事の捉え方がもっと自由にあらゆる方面から考える事ができるようになりそうです。
制作は夏休みあけからまた始まります。
※北海道教育大学附属釧路中学校 美術(更科結希氏)の授業にお邪魔して、取材させていただきました。作品作りは2Bの授業でした。
今回は土探しにもご協力いただいた北海道教育大学 境智洋氏にもお話しを伺いました。

potatoes save the world [path-art]

今回で6回目になる巨大じゃがいもart project。
世界中の子供たちが描いたアート 約130ヶ国から毎年20,000点の作品が毎年届きます。
その作品を入れ替えながらの展示になっています。
巨大じゃがいもの骨格は、十勝平野のじゃがいも畑を守っている防風林の端材、農耕馬厩の古材、古紙などで立体空間を構築しています。
その中にはたくさんの子供たちが作った作品との異文化共生コラボレーションが展開されています。
数年前、国連で「じゃがいもは世界を救う」とペルー国が提唱採択されたそうです。
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「えっ?これが4歳のこどもが描いたの?」
「なに〜?この色はどうして?」
「すごい構図に微妙な色合い、それが12歳?」
とにかく感嘆の声しか出てきません。どうしてこの様な作品を作り出すことができるのでしょう?
中には難民の子供が描いた作品もたくさんあります。でも決して暗い感じではないのです。
このじゃがいものアートには素晴らしい「生きる」というpowerが漲っています。
余計なことを考えない。
シンプルな思い、純粋な気持ち。大人が忘れてしまっているものをここで感じていただけると思います。
この子供達のパワーで今の世界が少しでも良い方向に変わっていくことができたら・・・浅野修氏の願いです。
※十勝めむろ赤レンガ倉庫 代表であり作家の浅野修氏にお話しを伺いました。
(巨大じゃがいもアート展は9/22まで芽室 巨大じゃがいもアート館で開催中)

kiko mozuna exhibition [path-art]

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「これって墨?」「古いものと近未来が同居している」「細かい」「こんな絵を描いていたんだ〜」
まず私が感じた感想です。
そして、全体を見終わって感じたことが今回のタイトル「毛綱毅曠の建築脳」に合点がいったのです。
まるで毛綱毅曠の頭の中を彷徨っている感じがしました。
今回の展覧会は「宇宙」「建築」「人間」と大きく3つのコーナーで展開されています。
東洋古来の風水思想を反映した建築を主張。
機能性や合理性を追求する近代建築ではなく、その限界を乗り越えようとするポストモダンの時代において最前衛として駆け抜けました。
釧路生まれの建築家ですから、釧路を始め道東の地で毛綱建築は深いゆかりを持っています。
そもそもお姉様ご夫婦の住宅「北国の憂鬱」から始まり、その後ご自身のお母様の為に「反住器」を建てました。
この「反住器」は3つの立方体を入れ子状に組み合わせるという斬新な設計で、ここから彼の作品(建築物)は注目を集めることに・・・。
古代から現代まで続く見えない道、それが宇宙へと続く。
釧路湿原で遊び、もしかするとそこから彼の発想が始まったのかもしれません。
釧路ではあまりにも多くの毛綱建築をあらゆるところで目にすることができます。
今回の展覧会をご覧になった後で現存する建物をみると、その見方が全く違って見えてきそうです。
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(毛綱毅曠の建築脳は10/11まで北海道立釧路芸術館で開催中)

kushiro color project・・・2 [path-art]

いよいよ素材集めのスタート。附中の学校のグランドの側の土手をグループに分かれて掘り始めました。
グループはそれぞれ思い思いの場所を選び、そこを熱心に掘り始め・・・。
なかなかスコップさばきも堂に入っています。すると茶色と言っても一色ではなく様々な色が・・・。
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5.jpg だんだん掘りすすめると違った色が現れ・・・手が止まりません。
着ている服はドロドロに・・・。
顔にも靴にも・・。こんなにドロドロになったことっていつくらいでしょう?
「お母さんに怒られる〜」という声も聞こえましたが、
最後まで掘り続け、土を採取するのを忘れていたくらいです。

グループによって採取した土の種類は様々。
何色も気合を入れてとったグループも。
これで絵の具の素材はたっぷり整いました。

さあ、今度はいよいよその素材を絵の具として使うための準備です。
まずは、絵の具とはどういうものなのか?どうやって土から絵の具を作るのかの授業です。
美術室での講義を終え、家庭科室へ。
鍋やフライパンを使って、まるでお料理をするみたいに・・・泥を沸騰させました。
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小さな紙コップに、あとは出来上がった粉末を固定するための素材を入れる前段階まで終了。
次回は出来上がった絵の具を使って何を制作するのか・・・考える時間を経て、いよいよ作品の制作が始まります。
※北海道教育大学附属釧路中学校 美術(更科結希氏)の授業にお邪魔して、取材させていただきました。土探しは2C、そして絵の具づくりは2Bの授業でした。



print art horizon [path-art]

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プリントアートとは・・・版画・ポスター・写真等様々な作品があり、その中でも今回は版画がメインとのこと。
さらに道東出身、道東在住など道東にゆかりのある作家の作品です。
デフォルメされた鮮やかな色彩の動物や自然、繊細で幻想的な世界、時間も空間も超えた風景、複雑な質感をもつ抽象的な形等々。
渋谷栄一、池田良二、中谷有逸、矢柳剛、手島圭二郎、多賀新。6人の作家の作品3点ずつ、合計18点の展示です。
特に渋谷栄一、池田良二、中谷有逸は独自に技法を編み出し、複雑な作品を作り出しています。
例えば渋谷栄一は、ステンドグラスをわざとぶれて細部を撮影、それを拡大カラーコピーをしたり、その色にさらに手を加えたり・・・
池田良二は、時間も空間も違う2箇所のものを一つの作品の中におさめたり・・・
中谷有逸は、一度塗った色をとり、そこにまた色を重ねて質感や立体感を出したり・・・
それぞれの世界を堪能することができます。独自の世界を創造し、新たなものを作りだす。
一見しただけではわからない世界。作品を前に鑑賞する側もあれこれ想像力をたくましくしてみるとさらに深い世界が見えてくるかもしれません。
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※尚、写真は北海道立帯広美術館 耳塚里沙氏からお借りしました。
(道東プリントアートの地平展は9/6まで北海道立帯広美術館で開催中)

just have fun with all of you [path-art]

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現在釧路市立美術館で開催中「めいろ!めいろ!!迷路!!!〜香川元太郎からの挑戦状〜」の香川元太郎氏とお嬢様の志織氏が釧路にいらっしゃいました。
次から次へとサイン攻めにあうそんな場面を拝見しつつ、インタビューさせていただきました。
お城、歴史、迷路・・・・・小さな頃からお好きだったものが複雑にコラボしあって現在がある感じです。
お好きなもので何十年もこの道を歩むことができるなんて羨ましい限りです。もちろんそれなりのご苦労があったとは思いますが・・・。
たくさんあるシリーズの中で大変だったのは昆虫シリーズと教えてくださいました。
忠実に描くのが信条。ですからセミ1匹を描くにもものすごく時間を使われたそうです。
逆にお化けシリーズ等はある程度空想の世界なので自由がきく。本来はクリエイティブな題材の方がお好きなのだとか・・。
現在は細かい作業はお嬢様の志織氏が担当なさっているそうです。絵を描くことが当たり前の環境の中で育った彼女にとっては自然の流れだったのかもしれません。
ただ、今後はご自身のやりたい方向に進まれるのか?もしくはお父様の意図する道に進まれるのか?決まってはいないみたいです。
「とにかく楽しんでくださいね。一つの作品には色々な仕掛けがあります。迷路があったり、隠し絵があったり・・・その他も。ぜひ見つけてみてくださいね。」
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(めいろ!めいろ!!迷路!!!展は7/26まで釧路市立美術館で開催中)

kushiro color project・・・1 [path-art]

今年の春に釧路らしい何かを使って絵の具を作れないかしら?とある方に相談されました。
私が思いつくのは・・釧路といえば湿原?海?そこにある素材は・・・泥炭?昆布?
そこでいつも番組にお世話になっている新庄氏、そして境先生に相談!
そこからがこのプロジェクトのスタートです。境先生は独自に釧路市内を駆け回り、素材ななりそうな素材を見つけては実験。
そこでできた絵の具を美術とコラボして作品を作りたいよね・・・なんてお話しから教育大附属中学校の美術 更科氏に連絡。
あれよあれよという間にスケジュールが決まりました。今回から4回に渡ってその模様をお送りします。
地学と美術のコラボ・・時に生物?
まずは生徒に教える前の下準備。素材集めは附中の学校のグランドから・・・
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一ヶ所から色々な色の土が・・・。火山灰のようです。粘土みたい。
黒っぽい色やら黄色やら・・・。
では他にどんなところがある?と思いついたのが岩見浜。あそこには石炭層も・・・
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今まで探していた中でレッドと言われる色がここにはありました。
黄色や茶色のバリエーションは豊かなのですが、ないのが赤や緑や青。

地味な色ですが、何色か集まり始めました。
さあ、この粘土や岩をどう絵の具にするのでしょう?
まずは大学で素材作りです。
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「こんなに簡単にできるんですね・・これなら生徒たちでもできますね」
まずは試してみる。
今度は生徒たちがいよいよ実践に入ります。
この時点での境氏が作り出した釧路カラーです。
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painter of the wind [path-art]

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中島潔という作家は知らなくても、その作品はご覧になった方も多いはず。
細かいタッチと優しい色合い、そしてなんとも言えない子供達の表情、微妙な心地よい色調。
佐賀県生まれの彼は18歳で上京し、独学で絵を学ぶことに・・・。
28歳で渡仏後、本格的に画家になることを決意。彼の作品は懐かしい故郷への憧憬を繊細なタッチで描いたものでした。
風の画家と言われる所以は、優しい風が吹き抜ける様な臨場感でしょうか。
1970年代の作品は日本画に近い感覚で少女を描いています。その後の時代とともに変化する子供達の表情。
そしてそこに描かれる自然の植物・・・
様々な変化を見てとることができると思います。
また、2010年には京都・清水寺成就院に奉納する46枚の襖絵を完成させました。
さらに2015年には京都・六道珍皇寺に「地獄心音図」が奉納されました。
この世のやり場のない怒りやもたらされるべき救いを「地獄絵」に託して描くことを決意して取り組んだ作品です。
今回展示されている作品は100点以上。そこにいま生きている中島潔の過去から今までをご覧いただける内容になっています。
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※尚、写真は北海道立帯広美術館 福地大輔氏からお借りしました。
(中島潔展〜今を生きるーそして伝えたいことーは9/6まで北海道立帯広美術館で開催中)

In the flowing time [path-art]

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そこに写ってくるものは時代を映す鏡。
だから価値観が変わる、変わろうとする今、それぞれまだ答えを出せないでいる。
これからどう撮影するか?どう発表していくか?
4月19日、東京渋谷のほぼ無人に近い状態の街の様子を撮影。
「ウイルス一つでここまで崩壊するのか。都市での生活は弱いもの。自分の作品を見てショックを受けた。」東京生まれ東京育ちの彼の言葉です。
常識のもろさ。崩壊する時のあっけなさ。
人が消えた街の抜け殻を感じた渋谷の街。
モノクロストリートスナップを得意とする撮影方法自体は今後も変わらないかもしれません。
ただ、被写体はもしかするとより身近なもの、自分の日常になってくるのかも・・・しれません。
そんな中、立て続けに作品展に出品。
緊急企画展「東京2020 コロナの春」〜写真家が切り取る緊急事態宣言下の日本〜は昨日終了し、
現在は千代田区神田神保町 檜画廊で「自由より創造を」に出品中。(7/11まで開催中)
それぞれの写真家のコロナ禍という事態への切り口の違い、そして、
写真家としての在り方を考えることを命題とした問いにどう応えているのでしょう。
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写真は、2つの写真展に出品の中からそれぞれ中藤毅彦氏にセレクトしていただき、お借りしました。
新型コロナウイルスの一連の事柄があり、作家にとっての変化はあったのでしょうか?
インタビューをシリーズでお送りする企画、4回目は埼玉在住、写真家の中藤毅彦氏です。

life is art [path-art]

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震災以後、人のものと関わる中から何か出てくるものがあるのかを自身に問う。
その作品も多様性を帯び、最近では写真家が撮った作品を自身が描き、絵という作品にしてみた。
小説を映画化する様に、他の人が作ったものを作品にしても良くない?

アートマーケットも変わった。というかかわらざるを得ない状況。
ずっと思ってきた。
モノを売り続けるだけで良いの?
売り続けることができるの?
違うものが必要なのでは?

街が巨大化する中で感じたこと、
時間を止めて考えなくてはならないこと。

ますますローカルの可能性が大きくなっていくのではと感じる今日この頃。

東京から帯広へ、そして豊頃へ。Art Labo art 北舟を自ら運営・管理する中で変わってきたこと。
自然から受けたものを自分の中に取り込み、熟成し、カタチを変えて送り出す。
もしかしたら何も変わらないかもしれないと思ったものが変化してきた。
小さな森を展示スペースにしようか?コンサートはできないか?そこでたたずむ姿をオンラインで発信できないか?妄想は膨らむ。

彼の話を聞いていると「Life = Art」という単語が浮かんできた。それを楽しみながら一つずつ実現していく・・・
彼が言うある意味理想郷の姿・・・それを心待ちにしている私がそこにいた。
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森の様子とその隣の牧草地、霧の早朝の写真をお借りしました。
今回の新型コロナウイルスの一連の事柄があり、作家にとっての変化はあったのでしょうか?
インタビューをシリーズでお送りする企画、3回目は豊頃在住、平面・立体作家であり、Art Labo art 北舟のオーナーの白濱雅也氏です。

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