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2019.1011 O.A 釧路市埋蔵文化財調査センター 高橋学芸員 「ミニチュア土器」 [motto museum]

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土器は基本煮炊きをする、液体を注ぐ、貯蔵する等の用途があるのですが、ミニチュア土器はその大きさからそれらの用途を満たすものとして製作されたのではないと推定される土器。ミニチュア土器は縄文時代からすでに存在していて、土器文化期ではだいたい製作されていると思われると高橋氏。そのミニチュア土器は、実際の大きさの土器をそのまま縮小している精緻なタイプと粗雑なタイプの2タイプに大きく分かれるそうです。粗雑なタイプは文様がないものも多く、ミニチュア土器と分けて、手づくね土器と呼ぶ場合もあるそう。その用途は明器という副葬品としての性格が考えられるそうですが、詳細のところはわかっていないとのこと。釧路市内でもミニチュア土器が出土しています。そこで今回2点のミニチュア土器をお持ちいただきました。まずは緑ヶ岡遺跡出土の幣舞式土器。大きさは手の平に乗るくらいの小さなもの。器の表面に綺麗な文様が。。。底にも縄文がつけられています。このまま一輪挿しにもなりそうな感じが。この通常の大きさの土器は博物館に展示されています。もう一つのミニチュア土器は幣舞2遺跡の擦文土器。こちらはより小さなもので、あまり模様がはっきりしていない感じです。ただ、底には線の様な文様が施されていました。「勝手な考察なんですが・・・擦文のミニチュア土器は、残っている部分から考えると、幣舞式の土器と同様、舟形をしている。そして、擦文土器は深鉢形と高杯がほとんどで、幣舞2遺跡からも舟形のものが出土していない。口縁部の沈線や底部の沈線を見ると、舟形土器の文様を真似たのではないのか?同じ遺跡に住んだ擦文人が竪穴住居を作る時に、この手の縄文土器が出てきたのでは?そこで舟形の土器と出会って余った土器で作ったのでは?」高橋氏は今後も調査を続ける模様です。
https://www.city.kushiro.lg.jp/museum/maibun/shisetsu/1001.html

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