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2020.0221 O.A 釧路市立美術館 武束学芸員「決着をつけたい?!美術作品の解釈の相違と謎」 [motto museum]

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美術作品の内容について、学芸員によって意見が違うことがあるという作品たちの紹介です。まずは、皆さんもご覧になったことがあると思います。釧路プリンスホテルの前にあるブロンズ像。花を抱えた少女が一羽の羽ばたく鳥の上に佇んでいます。両翼の幅は2mを超える大きなもの。問題はその鳥が白鳥か丹頂かという話。武束氏は丹頂と思うそうですが、それは丹頂の頭の赤い部分が再現されているから。白鳥だと思う説は、丹頂にしてはくちばしが短く、首も短いという点。両方の特徴を併せ持った鳥に見えてきます。作者は本間武男。彼は版画家ですが、その作品はホテル内でも見ることができます。そして収蔵作品の中から2点。一つは油彩画の「猫はねこ」タイトルも変わっていますが、問題はそこに猫が何匹描かれているかという点です。しっかりと描かれているのは3匹。色が薄く足がない猫が1匹に見えます。作者は柬理次良。武束氏曰く、薄い色の猫は作品の中に描かれた猫ではないか?と。その根拠は画家のサイン。通常は作品の下方に入れるのですが、この作品のサインは、問題の猫の下に描かれているから。他の意見としては、薄い色の猫が描かれているのは透けて見えているのではないか?作者にだけ見えているのではないか?等々。さらにこの作品には2羽の小鳥が描かれています。室内に一緒にいても良いもの?疑問が絶えません。もう1点の収蔵作品油彩画の「赤心片々」作者は高塚省吾。彼はボーイッシュかつスタイリッシュな裸婦を描くことで絶大な人気を誇った洋画家です。この作品、女性の左腕が2本描かれています。そこには女性の動きを表している、後ろに女性がもう1人いる、画家の想像物と・・諸説色々。決着つけたい様でつけられない、つけたくない・・・そんな武束氏の心の動きが見えました。
https://k-bijutsukan.net/

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