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2020.1218 O.A 釧路市立美術館 武束学芸員「あのロダンの姿勢をとってみる!」 [motto museum]

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ロダンといえば・・・やはり「考える人」のイメージですよね?このポーズをとってみたという方も多いのではないでしょうか?ただ、実際には正確に真似る事ができている方は少ないかもしれません。まずは挑戦してみましょう。1:足は少し開きめで、膝下は内側に少し入る。2:左手を軽く握り、その手を左足の膝小僧に置く。3:右腕の肘を左足の膝に置いて右手を握ってその上に顎をのせる。実際にやってみるとかなり窮屈な姿勢です。この不自然な格好の中にみる、筋肉の盛り上がり方に注目!!なのです。美術を学ぶ中で「美術解剖学」という分野があります。人体を形作っている骨と筋肉の仕組みを学ぶもの。医学部の様に実際に解剖するのではなく模型を使っての勉強です。それは絵を描いたり彫刻を作ったりするための表現の基礎になるのです。ロダンは、動物彫刻家アントワーヌ=ルイ・バリーの弟子でした。バリーは解剖学の科学的な視点とあわせて、筋肉や起伏に誇張を加え、芸術作品を作り出しました。おそらくロダン自身もかなり美術解剖学を学んだのではと考えられます。そのロダンの「考える人」の中でも特に足の指の力の入れ方が秀逸。窮屈な姿勢を続けようとすると、この形になるのでしょう。また、右足と左足の筋肉や筋の表し方もおそらく相当こだわっていると武束氏はおっしゃいます。ロダンが細部にわたり筋肉を観察し、彫刻をしていた事がみてとれるのです。ちなみに私たちの足の形は、足の親指が長いか、短いか、同じ長さかで型が決まっています。親指が短いギリシア型、親指が長いエジプト型、ほとんど長さが同じスクエア型。「考える人」はギリシア型の様ですが、実はこの名称は、ルーブル美術館の彫刻の趾の長さの形の調査をした際に、古代ギリシャやローマの彫刻では第二趾が長く、古代エジプトのものは、一様に拇趾が長かったという結果に由来しているそうです。
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