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2020.1120 O.A 北海道立釧路芸術館 藤原学芸員 「虫から作品を守る!?」 [motto museum]

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作品を守っていく、保存するためには様々な工夫がされています。光、化学物質、温度・湿度、あるいは作品そのものの材質による劣化など。そしてそこには虫も関係してくるのです。代表的なものは文化財害虫と呼ばれるもの。古文書などの紙が大好きなシミ(紙魚)、古い布やフェルト・毛皮が好きなカツオブシムシ、そして木材が好きなキクイムシ等。他には私たちがよく知っているハエなども問題になるそうです。ハエは作品に止まって手足から何かゴミをつけたり、フンをしたり。すぐにはわからなくても、修復師がのちに見るとハエが原因だったりすることもあるそうです。作品は展示室にだけあるのではありません。沢山作品が保存されている収蔵庫ももちろんその対象です。そんな中益虫と呼ばれるのが実はクモ。ではクモを放し飼いにすれば?と思ったのですが、そう簡単なものではありません。クモがいる事でそのエサになる虫がいるという指標になるそうです。芸術館では虫対策としてトラップに取り組み始めました。そのトラップをお持ちいただいたのですが、見た目はまるでゴキブリ◯◯◯◯みたいな形。通常の場合は虫が好むエサ的なものや匂いでおびき出して捕まえる形ですが、芸術館のトラップはシンプルです。匂いもエサもありません。ただ粘着剤が付いているだけ。たまたまそこを通った虫が動けなくなるというものです。これは虫が発生する場所や侵入経路を検証し、日常的な使い方や設備上の改善点とも連携しようと考えているから。今までは燻蒸という事が多くなされてきたのですが、現在は日常的な管理へと変化しているそうです。
http://www.kushiro-artmu.jp/

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