SSブログ

2019.0524 O.A 北海道立釧路芸術館 中村学芸主幹「切り離されていること」 [motto museum]

190524mmn.jpg
今回は現代美術の作家の言葉「切り離されていること。それがランドアートの本質なのだ。」からお話しは広がりました。ランドアートとは、アースワークとも呼ばれ、主にアメリカとイギリスの作家が中心となり、1960年代後半から70年代にかけて起こった美術動向のことを言うそうです。風景をテーマにしているのですが、風景画の様にイメージを描くのではなく、現実の空間の中で作ったり、何かをするというもの。素材は土、石、水、植物、空気など。砂漠や大平原、荒地の中で始まり、やがて都市環境の中でも行われる様になったそうです。なぜこんなことをしたのでしょう?美術館や画廊という展示空間に制限されたくない。美術を商品化したくない。人間のスケールを超えた自然、あるいは宇宙の持つ空間や時間と作品を繋げるなどを目指したそうです。この言葉はウォルター・デ・マリアというアーティストが「ライトニング・フィールド」という作品について語ったものです。作品は半砂漠地帯の平原の東西1,6km、南北1kmの範囲にステンレス・スティールの竿400本を配置したもの。竿の高さは6mほど。作家はこの全体を彫刻と呼んでいるそう。この作品は見学が可能とのこと。期間は5月から10月まで、電子機器の持ち込みは禁止だそうです。宿泊可能なログハウスが1軒用意されているので、そこで一晩を過ごすそう。それが「ライトニング・フィールド」の体験です。人気が高いそうで今年はすでに予約でいっぱいなのだとか。作品がある場所に行くのがまず一苦労。さらにそこには娯楽も外部との連絡手段もないそうです。全く人間社会から切り離される感じでしょうか。さらに自然の豊かさからも切り離されています。そこで人は何を思うのでしょう?ちなみに中村氏は一度行ってみたいとおっしゃっていました。
http://www.kushiro-artmu.jp/

Facebook コメント

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。