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2019.0510 O.A 釧路市立美術館 武束学芸員 「イギリス炭鉱町の画家たちのこと」 [motto museum]

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観劇も趣味とおっしゃる武束氏。気になっている劇団が民芸。鑑賞した後で予告の場面で気になった作品が「炭鉱の絵描きたち」。そこから火がつき調査開始。すると「イングランド炭鉱町の画家たち」という本も出版されたのです。実はイギリス北東部、炭鉱町として栄えたアシントン。かつてここに働く男たちの画家集団、アシントン・グループが存在しました。たくさんの人々が集まり文化講座的なものが開催され、その発展の先に美術講座があったのです。美術講座には鉱夫をはじめ、炭鉱に深い関わりのある人々が参加しました。その講師と男たちは、美術制作の歓びを通して長きにわたる友情を育み、アシントン・グループの作品はやがてイギリス美術界で独特の位置を占めるようになっていきます。そして、現在では美術館まで設立されたのです。講師の言葉に「彼らは、美術作品において何が正しいのかを教わるより、なぜそれが正しいとされているのか、自分たちなりに理解したいと思っていた。言ってみれば自分自身の物の見方を身につけたかったのだ。」とあります。この言葉に武束氏は美術の根源を感じたそうです。彼らの描く絵はどんな感じだったのでしょう。もちろん自分たちの働いている姿もあるのですが、楽しく生活する家の中での様子や自分たちが住んでいる街の様子、中には抽象的な作品もあるそうです。炭鉱をテーマにした作品は沢山あります。ただ、実際に働いていない人が描く炭鉱の絵と、実際に働いている方が描く炭鉱の絵には大きな違いがあるのです。「鉱夫は自然と戦ってる、まわりのこの自然すべてと、それだけじゃなくて、何百万年も前にできたものと、だ。俺が描いたのはそんな生活さ」とはある鉱夫画家の言葉。釧路にも通じるものを感じるアシントン・グループ。いつの日かこの作品展を釧路でもやってみたいと夢見る武束氏でした。
https://k-bijutsukan.net/

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