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every act of creation is first an act of destruction [path-art]

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今回は1905年から1966年までの60年間のピカソの版画作品、約100点が展示されます。
ピカソはキュビスムの先駆となった作品を20世紀はじめに生み出した作家として有名ですが、彼が本格的に版画を始めたのが1905年、24歳の頃です。
そこから亡くなる直前まで版画を制作したそうです。

ピカソが91歳で亡くなるまで、残した作品は数多くあります。
ルネサンス以来、西洋美術ではリアリズムが基本でしたが、キュビスムは描く対象を分解して、画面上で再構成するもので、リアリズムの考え方を変えてしまいました。
そこから抽象絵画や、さらに絵画ではない芸術さえも生まれました。
また、絵画ばかりではなく、彫刻でも厚紙や金属板を切りはりして形を作るアサンブラージュを行い、広く影響を与えたそうです。
ピカソにとって版画はどういう意味合いを持ったのでしょう?
あくまで想像するしかないのですが、お話しを伺った中村氏曰く「油彩画のように塗るという技法ではなく、線で描き、白と黒で表す面白さ。
そして、銅版画・リトグラフなど技法が様々で、その技法により表現が異なったり、当たり前の技法に手を加えて変化させていく面白さ。
さらに、一人で作るのではなく、版画工房の専門の刷り師や彫り師と共同作業をしていく面白さがあったのではないでしょうか・・・」
今回の展示の見どころは、ピカソの自由さ。そして人間を見つめる目。
作品からは描かれた人物の目が様々なことを語っているかのように感じられるはず・・・と中村氏はおっしゃっていました。
(ピカソ版画展は1/25から3/10まで北海道立釧路芸術館で開催)

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