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2020.0214 O.A 釧路市埋蔵文化財調査センター 高橋学芸員 「名は体を表す。ではなくわからない石器たち」 [motto museum]

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石器には石槍、石斧、たたき石等名前を聞いて用途がわかるものと、名前を聞いただけではどの様な使い方をするのかわからないものがある。ということで、今回はそのお話しです。
まず、独鈷石。これは左右対称の形をしていて、見方によってはエイが泳いでいる感じにも見えるものです。実は密教仏具の一つの独鈷に似ているといういう事で名付けられたそう。ツルハシ型石器とも言われ、穴掘り具の用途の他に、使用痕のない石器もあるそうで、祭事用の器具に用途が変わっていったとも考えられるそうです。次は、石匙。石のスプーンと書くのですが、これは刃物。細長い丸みを帯びた外形をスプーンに例えたとのこと。形は様々。縦長、横長、三角形型等々。一般的にはつまみ状の突起を持ち、そこに柄をつけて使ったそう。また、紐をつけて携帯用万能ナイフとして使ったと考えられているそうです。そして石冠。もちろん頭にのせるものではありません。横から見ると下部の幅に対して上部にいくほど幅が狭くなり、台形やくびれを持つもの、上部が丸みを帯びたものなど、その形から冠と呼ばれた石器。おそらく祭事の儀礼用に使われたとする考えが一般的だそうです。それに対して北海道式石冠というものがあります。こちらは形は石冠に似ているのですが、用途が違い、たたき石、すり石等の実用品と考えられているそう。最後は枕石。枕状の形をした石製品。大きさも枕くらい。もちろん枕としては使っていないと。一辺にえぐりを持ち、渦巻き状の文様が沈刻や浮き彫りの文様として施されています。おそらく儀礼的なものとして使われていたと考えられています。今回ご紹介いただいたのは基本的には縄文時代のもの。多くは見た目から似た外形の他の器物に例えられるために、用途がよくわからなくなる石器の話でした。
https://www.city.kushiro.lg.jp/museum/maibun/shisetsu/1001.html

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