it is to draw to live [path-art]
北海道立近代美術館で始まった深井克美展。今回は深井克美についての本(深井克美―未完のランナー)を出版なさった柴氏のお話しです。
彼は以前北海道立釧路芸術館にいらっしゃり、現在は小川原脩記念美術館の館長をなさっています。
深井克美は函館生まれ。病気やコンプレックス等の悩みや葛藤を抱えていたそうですが、彼は30歳で自殺するまで描き続けました。
一見するとグロテスクに見える作品ですが、細部に渡ってしっかり見るとどの作品も胸を打つと。
色がとても綺麗で、繊細な筆跡が目につきます。とても丁寧に描かれています。
特に柴氏がおっしゃっていたのは「バラード」という作品。背景が点で細かく描かれていて、綺麗な女性の顔が背景と同化していく・・・。
まさしく彼にとって描くことは生きること。
描き続け燃え尽きた人生だったのでしょう。
柴氏曰く「とにかく何度も作品展に足を運んでほしいです。彼の作品は一度に何枚も見ることはできないかもしれません。
1点1点の作品、絵と対話をしてほしいのです。」
彼の描いたものは生きているもの。人間なのか?怪物なのか?とにかく生きているもの、生き物、生命体です。
彼は何を感じて何を伝えたかったのか?理解して欲しかったのか?訴えたかったのか?
今となっては知る由もありませんが、「生きる」ということ
そして、「人間」というものと真摯に向き合ったのだということは、私の心に確実に届きました。
※尚、写真は柴勤氏からお借りしました。
(深井克美展は3/21まで北海道立近代美術館で開催中)
2019-02-06 10:00
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