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realism and abstraction [path-art]

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東京生まれの神田日勝が鹿追町に疎開したのが終戦の前日。それからずっと十勝で農業に従事し、ともに画家として多くの作品を残し32歳の人生を終えました。
日々周りにあるモノ、コト等をモチーフに、忠実に深く考え制作活動を行ったそうです。
描き始めから10年ほどの画業の中で、時代に応じて、自身の考えに応じて画風が変わっていきます。
写実、具象でありながら全くのリアリズムではない作品。おそらくそこには彼の伝えたかった何かがあるのだと思います。
彼の中では農業と画業、これが一つの対をなして生活・生きるというそのものに直結していたのでは?とも感じてしまいます。
そして、岡沼淳一は函館生まれ。大学で彫刻を学び、卒業と同時に十勝に移住します。
彼の作る作品は、木を使った大きな抽象作品。十勝川水系のニレの埋れ木を素材にしています。
どこか危うげなフォルムの中に見えるピンと張りつめた緊張感。
数多くの展覧会や個展の開催を重ね、現在は北海道を代表する木彫作家のひとりとして評価されています。
細かい写実的な平面の世界と、抽象的な立体の世界。
同じ十勝の空気の中、制作活動に勤しまれたお二人の作品が一つの美術館の中で一体になっています。
作品から伝わる十勝・・・
風土が生み出す作品・・・
作品は違っていてもその根底に流れるものに何か共感を覚えるのは、私だけではないと思います。
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※尚、写真は北海道立帯広美術館 光岡幸治氏からお借りしました。
(神田日勝と道東の画家たち&岡沼淳一・木彫の世界は12/2まで北海道立帯広美術館で開催中)

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