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2020.1030 O.A 釧路市立博物館 加藤学芸員 「ヤチボウズの過去・・と今」 [motto museum]

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昔々開拓時代、ヤチボウズは坊主切鍬という専用の鍬で沢山切られていました。入植40周年の1976年に建立された桜田地区の開拓記念碑にもヤチボウズのこととその絵が描かれています。「膝を没する湿地 はてしなく続くやちぼうず 言語を絶する艱難辛苦を乗り越え 泥炭地開拓に精進(以下略)」どれだけ周りにヤチボウズがあったのか、想像できる文章です。桜田地区の入植は1936年から開始。1950年代半ばまでは、釧路市内の農機具製作所で受注生産されていたそうです。ただ、その後機械化により使われなくなりました。坊主切鍬は、窓鍬と呼ばれる鍬の刃先を丸く刃を薄くして切れ味をよくしています。さらにこの鍬は約3.7kgととても重く上から振り下ろして重さで切断できる様になっています。ヤチボウズだけではなく、小さな木やササの根などにも有効だったそうです。ヤチボウズは人々の生活と密着していました。ほかには別海町のパイロットファームの展示室にもヤチボウズに座る人たちの写真があったそうで、今も昔もヤチボウズをみると座りたくなる人の気持ちは一緒なのだと感じたそう。確かに大きなヤチボウズを目の前にすると座りたくなるのです・・・。私も座ったことがありますが、ちょうど良い座り心地なんです。また、子供の頃にヤチボウズで遊んだというお話しもお聞きします。ヤチボウズの中に宝物を隠して宝探しをしたとか、ヤチボウズの上を飛んで歩いて落ちたとか・・。現在は、ユーモラスな形からキャラクター化もされています。グッズも販売されていたり、お菓子も色々と作られています。あまり身近にありすぎて気にしたことはないという方も多いと思います。でも貴重な存在でもあるのです。釧路の歴史とともに歩んできたヤチボウズ。形は変わってもこれからも人と一緒にあり続けて欲しいと思いました。
https://www.city.kushiro.lg.jp/museum/

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