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2019.1122 O.A 釧路市立博物館 野本学芸員 「小さな川の重要な役割」 [motto museum]

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小さな川には何もいないのでしょう?と言われることが多いと野本氏。ところが、川幅4.5メートル未満の川にはたくさんの生物が存在しているそう。さらに生物多様性のためにも重要な役割を果たしているとのこと。一見目立たないドブ川で多くの生き物が命をつないでいるのです。ただ、この様な小さな川は物理的にも手続き的にも工事が行われやすいということもあるのが現実。例えば、明渠排水事業、道路や橋の前後で施設を強化するためにコンクリートの建造物を作る等。それが遡上障害となっている場合があるということなのです。魚たちが遡上する川の上流では、魚の産卵環境が整っている場所が多いのです。幻の魚と言われるイトウの主な産卵場所になっていたり、サケ・サクラマス・カラフトマス等の産卵場所になっていたり。と言うことは、そこにやってくるシマフクロウやタンチョウ、オジロワシ等の採餌場にもなるのです。またさらに哺乳類にも影響してきます。その小さな川を守ることで、少しの配慮で、それらいきものを守ることができる環境と、いきものの命が守られるということ。ほとんどが人間が作り出した環境でいきものたちを滅ぼし、あるいは絶滅に追い込む危険性もあるということなんですね。最近、釧路川支流で魚道つくりに参加なさった野本氏。絶滅危惧種のイトウの遡上を妨げているとして、急な流れを緩める落差工1箇所に手作りの木製の魚道を設置したそう。今後は産卵環境を整え、釧路川水系で激減した生息数回復を目指すことに。釧路自然保護協会、行政、研究者、地域住民が約30人参加したそうです。色々なタイプの落差工があるそうですが、そこに少しだけ手を添えるだけで守ることができる命があるなら続けて欲しいと思った私です。
https://www.city.kushiro.lg.jp/museum/

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