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2019.1018 O.A 釧路市立美術館 佐藤学芸員「絵馬堂と美術館は似ている?!」 [motto museum]

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奉納大絵馬は神社やお寺に奉納された大きな絵馬のこと。題材は馬、歴史的人物、神話などの物語、船などが多いそう。絵馬堂はその絵馬を主に神社などの境内に掲示したものです。元となる絵を地元の絵師がアレンジして描くことが多かったそうです。同じ物語が描かれたものでも、地域によって好まれる場面が異なっていたり、元にしたと思われる絵(絵巻)と微妙にズレがあったりするそう。そのズレこそが大絵馬の特徴を示すものと佐藤氏。例えば、「神功皇后図」の大絵馬は、古事記や日本書紀に登場する「神功皇后の三韓征伐」の物語を描いたものですが、これらは3つの系統に分類されると考えたそうです。一つは説話図系統、一つは母子図系統、そして縁起図系統。説話図系統は、神功皇后にまつわる説話を絵画にしたものですが、神功皇后が新羅に上陸した場面を描いた大絵馬には本来登場しないはずの海や神功皇后の子である応神天皇が追加されているものがあったそう。母子図系統は、神功皇后、赤子の応神天皇、皇后の側近である武内宿弥の3名が描かれていますが、皇后の立ち位置や赤子への視線が作品によって異なると。縁起図系統は、「神功皇后縁起絵巻」を元にしたと考えられるそうですが、絵巻の中で描かれる場面はほぼ決まっているそう。大絵馬は絵馬堂やお寺の本堂など参拝者の目につくところに飾られる事が多く、絵馬堂は、日本で美術館ができる以前から画廊的役割を果たしていたのでは?と佐藤氏。絵馬堂は主に神社にあるのでその地域に根ざしていると言えると。美術館もその地域の作家の作品を多く所蔵しています。そして、その作品は地域の風景を描いた絵画等地域の風土に影響を受けた作品が多いと。美術館は地域に根ざした活動をしている・・これらの事から絵馬堂と類似すると考えたそうです。
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